るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

2017年6月のブログ記事

  • 群れを作れば強くなるが、分業は個体の幸福度を下げる

    『ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物』を読んだ。 ハキリアリの話ばかりではなく、より広く社会性昆虫全体の話や、葉を切ることはしないで、落ち葉を利用する近縁種の話などが書かれており面白い。 中でも感心させられたのが、社会性昆虫は単独生活の昆虫たちよりも優位であり、より快適な環境を占めているという話だっ... 続きをみる

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  • 孫悟空とお釈迦様の指と今の私たち

    子どもの頃に読んで記憶に残っている話が誰にでもあるだろう。 私が印象深く覚えているのは、バベルの塔、パンドラの箱、アダムとイブ、杞憂、塞翁が馬、鶏頭牛後などだが、その一つに孫悟空とお釈迦様の手のひらの話も印象深く記憶している。 こんな話だ(孫悟空 ソンゴクウ 中国の神話・民話 :幻想世界神話辞典よ... 続きをみる

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  • 水のある場所:川、大気中…生物の体内

    地球にはアマゾン川、揚子江、インダス川などの大河がある。 けれど地球上の川を流れる水をすべて集めても 地球上の水の0.00012%しかならないらしい。 (ただし、湖水や沼地には河川水の100倍以上の水がある)。 驚いたことに、大気中の水は、川を流れる水の10倍近いという(0.00094%)。 そし... 続きをみる

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  • 手という武器

    ヒトは牙もなければするどい爪もなく、 速く逃げる足もなければ、 カメのような甲羅もない、 さらに言えば毒も持たない。 だからヒトは弱い生き物だという人がいる。 しかし、物をつかむことのできる手は それを補って余りある大きな武器だ。 物を振り回す。 石を投げつける。 拳で殴る。 口や角、後ろ足でしか... 続きをみる

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  • 一流スターの映像と目の前の大根役者

    映画ができ、テレビが普及して、 大根役者たちの居場所がなくなった。 代わりに、 これは素晴らしいという俳優たちの演技を楽しむことが できるようになった。 そうだろうか。 日常的に接する情報のほとんどが間接的な情報、 つまり、目の前で確認することのできない情報ばかりになった 今の生活を振り返ると直接... 続きをみる

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  • くだものを感じる梅干し

    梅が熟してくると それはおいしそうな香りがしてきます。 もちろん残念ながらそのまま食べることはできません。 でも、程良く熟した梅干しを使い 昔ながらの作り方で作った梅干しは 食べたときにただ酸っぱいだけではない くだもののおいしさがあります。 未熟なくだものがおいしくないように 未熟な梅を使って作... 続きをみる

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  • さわやかなビワの味

    去年から実を付け始めたビワが 1年でうんと伸びて 今年は実の数もずっと増えました。 買って食べるビワとは違って こぶりで種ばかりのような実です。 でも、もぎたてのビワは かんきつ類のような酸っぱさもあって ビワの木があるゆえの ぜいたくを教えてくれます。 『ビワの葉自然療法―体と心がよみがえる』

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  • 甘い水

    蛍を誘いながら、 こっちの水は甘いぞと歌った 人たちがいたのは ずっと昔のこと。 たくさんの動物の排泄物が混ざっていても それ以上に微生物たちの活動が活発で 水が浄化されていると 水は甘くなるようだ。 (『食べられるシマウマの正義 食べるライオンの正義―森の獣医さんのアフリカ日記』) 昔は、日本の... 続きをみる

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  • 命の輝き

    光と水と空気が命を育み、 命は輝きを見せる。 しかし、命は過酷である。 命が輝きを見せるのは 新陳代謝の激しさがあるからだ。 次から次へと生まれる命が 輝きを増す命が育つ一方で 多くの命は親から受け継いだ多少の不都合や運の悪さによって おさなくして消えていく。 おさない時代を乗り越えて 輝いたかに... 続きをみる

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  • サンダルで歩いて

    私は生活の中であまり歩かない。買い物に行くときに歩く程度である。ただ、外を歩くときは、踵ひもの付いたサンダルを履いて歩くことにしている。 ([ダンロップ] DUNLOP DCS 62 メンズ コンフォート トング サンダル) 以前の製品と比べて小指側の皮が少なくなっているため少し歩きにくくなってし... 続きをみる

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  • 千葉県から、およそ7500年前に作られた舟が出土している。いわゆる縄文時代の人々は舟で神津島まで渡って黒曜石を採取したり、津軽海峡を渡って豚を運んだりしていたらしい。縄文時代の人々は舟を知らなかったと思い込んでいると、この事実に驚かされる。 舟を利用し始めたのは、農耕を開始した時期よりも後なのだろ... 続きをみる

  • 使用人口400人の言語

    『ピダハン―「言語本能」を超える文化と世界観』の概要説明につぎのようにある。 ピダハンはアマゾンの奥地に暮らす少数民族。 四〇〇人を割るという彼らの文化が、チョムスキー以来の言語学のパラダイムである「言語本能」論を揺るがす論争を巻き起こしたという。 400人を割るという表現を読んで、私は、この言語... 続きをみる

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  • ヒトが本格的に火を使い始めたのは、10万年ほど前からだ(北京原人ではなく私たちと同じホモサピエンスになってからだ)。北京原人を持ち出すのは、ミスリードの印象を受ける。 火の使用は、暖をとること、獣から守ること、調理することを可能にしたという。 本当だろうか。 パタゴニアに住んでいたヤーガン族は火を... 続きをみる

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  • 森の中

    森の外から 森の中に入ると 森は怖さを感じさせる。 森の中にいると 人は五感を使うようになる 生命に囲まれているとことを知ること 人間の力を超えた自然に身を委ねる 森は安心感を感じさせる。

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  • もったいない

    創作者たちは 良く知られている名前を使って 物語を作っていく。 アインシュタイン イスラム教徒 アーリア人 売春婦 ベンチャー企業 けれど ほとんどの創作者は 実態を知ってなどいない。 ただ、使い勝手のよいキャラクターとして これらの名前を使うだけの話だ。 「ブッシュマン」の姿を 創作者たちは 文... 続きをみる

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  • こじんまりとした幸せ

    多くの人が集まり、 協力し合うこと、 分業し合うこと、 都合し合うことで できることは たくさんある。 物が行き来することで 暮らしは豊かになる。 けれど、 こじんまりとした暮らしには こじんまりとした暮らしならではの 意味がある。 そして、 本当の生き方は こじんまりとした暮らしの中にある。 (... 続きをみる

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  • 遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

    子猫たちがようやく駆けまわれるようになったとき 母猫は遊び相手ができたとばかりに子猫たちを追いかけ そのあまりの迫力に子猫たちは狭い場所へと逃げ込んでいた。 動物園の母ホッキョクグマはふざけすぎてコグマに怒られる。 おばあちゃんオランウータンは曾孫ほど歳の離れた子どもと遊ぶ。 もちろん我が子ではな... 続きをみる

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  • 東進文明と西進文明

    東進文明(植物文明、環太平洋生命文明圏)とは、長江流域で誕生して東へと進んだ文明であり、限られた大地の資源を循環的に使うことによって持続可能な社会を構築することを目指した文明である。 西進文明とは、西アジアに誕生して西へと進んだ文明であり、未開野蛮の原野が存在することを必要とし、自然の資源を一方的... 続きをみる

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  • 蟻や蜂の記憶

    蟻の暮らしは大変だ 高い木の上から落ちたり 急な雨に流されたりすることもあるだろう。 巣のない虫ならどこにたどりつこうがかまわないだろう。 しかし、蟻には戻らなければならない巣がある。 いきなり、どこともわからない場所まで運ばれて 巣に戻ることなどできるのだろうか。 蟻も蜂と同じように太陽の角度を... 続きをみる

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  • 徳川期日本のおだやかさ

    町のあちらこちらから 力を合わせてゆったりと仕事をする人々の歌が聞こえる。 職人たちが小さな工房で商品を作り、売っている。 実用品だがこだわりのこもった愛すべき作品たち。 子どもは少し大きくなると近所の子どもたちに交じって遊ぶように 家から放りだされる。 小さな子どもを持つ男親たちは、 我が子の健... 続きをみる

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  • 動物と植物の遺伝子は15%が共通だ

    多くの実をつけながらそのほとんどがただ地面に落ちて発芽することなく吸収されていくドングリ。 多くの卵を産みながらそのほとんどが孵化直後に食われていく魚たち。 もう秋が来ようとしているのに新しく芽吹く夏の草。運命は決している。 遠く熱帯地方から黒潮によってはこばれてきた伊豆半島の熱帯魚たち。冬は越せ... 続きをみる

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