蟻や蜂の記憶
蟻の暮らしは大変だ
高い木の上から落ちたり
急な雨に流されたりすることもあるだろう。
巣のない虫ならどこにたどりつこうがかまわないだろう。
しかし、蟻には戻らなければならない巣がある。
いきなり、どこともわからない場所まで運ばれて
巣に戻ることなどできるのだろうか。
蟻も蜂と同じように太陽の角度を見て巣の位置を知るが
それに加えてフェロモンや周りの環境からのにおいを利用し、
さらに巣の周りの景色の記憶も利用している
(フィールドにおけるアリの巣の実験)。
ありのような小さな虫が記憶に頼っていると聞くと意外に思えるかもしれない。
しかし、たとえばみつばちも、巣箱の記憶を頼りにして巣に戻るのだ
(不思議なみつばちの帰巣本能|はちみつブローカー)。
おそらく、記憶や思考は生物に広く備わっている能力だ。
しかも、フェロモンや偏光を利用するときだって、
単純に機械的に反応しているわけではないはずだ。
私たちが味覚や嗅覚に頼るときのことを思い出せばいい。
神経を集中してみたり、周りを見回したりする。
蟻や蜂がフェロモンや偏光を利用するときも、
同じような神経の活動があるはずなのだ。
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