るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

火を放つ

オーストラリアの先住民、アボリジニは、狩猟採集の暮らしを続けてきたが、他の地域の狩猟採集者たちとは一風変わっていた。火を巧みに操って、草原や疎開林を頻繁に焼いてきたことである。


森林に火をつけよ オーストラリア・アボリジニの炎のコントロール


一説によると、1万年前にはすでに農耕を知っていたかもしれないというアボリジニだが、農耕を続けることはなかった。代わりに火を使うことで、食糧を確保してきたのであった。


こうした、火を使う方法は、焼畑農業にも共通している。広く開墾する方法よりも手間がかからず、しかも環境が維持されていく。強い日光のあたる地域では、こうして植物の勢力を一時的に弱めながら土地を利用することが、もっとも利にかなっていたのではないだろうか。