るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

動物の名前は知っているが、動物の生き方は知らない

私たちはたくさんの動物の名前を知っている。
子どものほうが大人よりもたくさん知っているくらいに知っている。


けれど、動物たちの生き方はほとんど知らない。


私が動物たちの生き方を知りたいと考え始めてから知ったこともそれほど多くはない。むしろ、あまりにも情報の少ないことに驚いている。


定住生活の影響を知りたいと、ビーバーに関する本を探してみたが適当な本はなかった。


母ワニの子を思う心を知りたいと思ってもワニに関する本はなく、手を使うことのできる動物としてカンガルーについて知りたくても本はなく、ダチョウやフクロウのこともわからない。


動物の生き方を知らないから、
「人は動物と違って遊ぶのだ」という事実とは違う説を簡単に信じ込む。
動物もヒトも心が育つためには、身体接触が必要なのだという事実に逆らって、
子どもの自立心を育てるためには、一人で寝せなさいなどという学説を信じ込む。
生命ははかないもので、今を楽しむしかないという事実を忘れて、
一生を経済活動に奪われて気づかない。


仲よくだけすることなどできないという事実を忘れて、
すべての生物が仲よく暮らす世界を描いて平気でもある。


私たちは、身近で野生動物たちの繁殖活動や捕食活動が繰り返される世界に住まないと、生命の本当の姿を忘れていってしまう。