るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

手という武器

ヒトは牙もなければするどい爪もなく、
速く逃げる足もなければ、
カメのような甲羅もない、
さらに言えば毒も持たない。
だからヒトは弱い生き物だという人がいる。


しかし、物をつかむことのできる手は
それを補って余りある大きな武器だ。


物を振り回す。
石を投げつける。
拳で殴る。


口や角、後ろ足でしか攻撃できない動物と比べて
手が加わることは大きい。


物を使って遠隔攻撃できることもまた大きい。


初期人類がイモを掘るために棒を使い、
そのために親指が太くなって、
手の武器としての能力が高まった。
そして、初期人類は森から
サバンナに進出して
肉食獣たちと対抗できるようになった。


そんな進化の道筋があったのではないだろうか。



親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る (中公新書)
親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る (中公新書)
中央公論新社