るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

歯、爪、髪、皮膚

受精卵はお母さんのおなかの中で
毎回進化の歴史をたどってヒトの形になるという。


ならば、生まれ落ちたときには、
もう全部ヒトなのだろうか。


当然、ヒトなのだが、
過去の紆余曲折を抱え込んでいるという意味では、
カセットテープからCDへと過去を捨てて
変わっていくような無生物とは一線を画している。


たとえば、歯は、サメハダが起源になっている。
皮膚を起源とするという意味では、爪や髪の毛と兄弟である。


口に固い組織を持つことが有利になる環境があり、
皮膚を流用しながら歯がつくられていったという
過去を背負って私たちは存在している。
そして、私たちに多くの制約を与えている。


こうした知識は雑学として聞き流されることが
多いかもしれない。


しかし、まるで無生物のように人類はどこまでも
過去を捨てていけると勘違いしないためには、
こうした知識こそが必須の知識なのだと
最近の私は考えている。