るびりんブログ

鼻に風の当たる場所でなければ、頭がぼんやりしてしまって考えることができない。

サイコパス

最近、目にすることが多くなった言葉である。


しかし、心の不思議を知っている人たちからすれば、このようなレッテル貼りに違和感を感じることだろう。


心は、周囲との関連において変化していくものである。肉体の病気とは異なり、はっきりと区別できないことも多く、症状の表れ方も千差万別であって。


それだけではない。心の多様性は、生物種が存続できるかどうかを通じてのみ実証されるものであり、「これが正しい」、「これが間違っている」と言い切れるものではないのだ。


アスペルガーや発達障害は実際には存在してないという人もある。自閉症についてもその診断基準をみればいくつかの障害が複合的に症状として現れたときに判断されるものであり、一つの原因、一つの病気であるかどうかはっきりしてなどいなおのだ。


発達障害や高機能自閉症という言葉を乱用することの問題を指摘するページを読めば、サイコパスについても同じ危険性があることがわかるだろう。


「言葉」というものが、のっぺらぼうな世界に区切りをひくものであるとわかり、そのことの弊害の大きさをわかってみれば、さまざまな診断名を探して当てはめていくことよりも、わからないものをわからないままにしておくことのできる環境のほうが、本来的なのである。